この連載は、新刊『自己満足ではない「徹底的に聞く」技術』でご紹介しているメソッド「アクティブリスニング」についてのポイント解説をしていくものです。
しゃべりたい気持ちをどう抑えるか
アクティブリスニングの最大の敵は、たぶん「自分がしゃべりたい気持ち」だと思います。
アクティブリスニングをするには、相手の話を聞くこと、特にしっかりと最後まで聞くことが出発点ですので、こちらがしゃべってはどうしようもありません。
私自身はあまりおしゃべりではないので、正直に言うと、しゃべりたいという気持ちがよくわかりません。人として何かかけているのでは、と前から気にしています。企業の支援や講演なども多数していますので、仕事として言うべきこと、言いたいことはあります。
ただ、いわゆる「しゃべりたい」では全くないのです。知識として「しゃべりたい人が大変多い」ことは知っていますし、実際よく見かけますので、そういうことなんだろうなと理解しています。
では、しゃべりたい気持ちをどう抑えればいいのでしょうか。
「しゃべりたい」というのは、「自分の話を聞いてほしい」「今日あったことを話したい」「私のことを見ていてほしい」、あるいは「私の気持ちを理解してほしい」「もやもやをはき出してしまいたい」などかと思います。
これはこれで大切なことですが、あくまで自分を中心とした気持ちの発露、気持ちの整理です。
ありていに言えば、相手に関心はなく、自分の言いたいことを話している、という状況に見えます。もちろん、それを100%受け止めてくれる人がいれば、何の問題もありません。幸せな状況です。
ただ、実際は、多くの場合、相手にも話したいことがあるにもかかかわらず、おしゃべりなほうが一方的にしゃべって、相手がそれを我慢しているのではないかと思います。我慢ではないにしても、しゃべりたい人がいるならしゃべらせておけば、という程度かも知れません。
コミュニケーションが本来双方向であり、キャッチボールのようなものだと考えると、これは問題です。ゆったりとしたキャッチボールではなく、一方的にたくさんのボールを投げつけているように見えるからです。力点が自分にあります。相手への関心があまりありません。
この本では、コミュニケーションの原点に帰って、一方的なおしゃべりではなく、今目の前にいる相手の話をどう丁寧に聞くか、どう深く理解するか、その結果をどう発展させていくか、という観点から取り組んでいきたいと思います。
実際、人の話をもっと聞けるようになりたいという方は多くおられます。部下が話をしてくれない、と悩んでいる上司、子どもが話をしてくれない、と気にしている親は珍しくありません。よく相談も受けます。
ただ、横から拝見していると、部下や子どもに本当の意味の関心を持たず、こちらから言いたいことだけを言い続けているように見えます。なので、部下も子どもも話す気になどなりません。
ヒントはあります。
相手に強い関心を持ち、本気で何かを聞きたい、聞き出したいと思えば、また貴重な機会だと思えば、「自分がしゃべるよりも相手の話を聞きたい」となるはずです。
その意味では、相手を軽視しているか、相手の時間を軽く見ているからこそ、しゃべりたくなるのではと思います。
▼本書の内容を、全4回にわたってポイント解説しています。
第1回「なぜ人の話が聞けないのか」
第2回「問題を解決してくれる、アクティブリスニングとは?」
第3回「苦手な相手との関係が大きく変わる!」
第4回「しゃべりたい気持ちを抑えるヒント」
▼ 9/8.16 出版記念オンラインセミナー開催!
https://akaba-active-listening.peatix.com/
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
◆『ゼロ秒思考』赤羽雄二のオンラインサロンを始めました。
ご入会はこちら
https://community.camp-fire.jp/projects/view/318299
まずはLINEで診断を受けてみたい方はこちら
https://lin.ee/20Kdy9L
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
◆Instagramを始めました。
フォローはこちら
https://www.instagram.com/yujiakaba
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
◆音声プラットフォームVoicyを始めました。
フォローはこちら
https://voicy.jp/channel/2885
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
◆まぐまぐ!メルマガ「赤羽雄二の『成長を加速する人生相談』」を始めました。
メルマガ購読はこちら
https://www.mag2.com/m/0001694638
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
◆赤羽雄二のLINE公式アカウントを始めました。
アカウントの追加はこちら
https://line.me/R/ti/p/@gtr8764i
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
◆メールアドレス(ご感想、ご質問など、お気軽にお寄せください)
info@b-t-partners.com