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【第9回】仕事はもっと速くできる!今日から始める「スピードアップ」のための5つの工夫ー『3年後に結果を出すための 最速成長』より

【第9回】仕事はもっと速くできる!今日から始める「スピードアップ」のための5つの工夫ー『3年後に結果を出すための 最速成長』より

この連載では『3年後に結果を出すための 最速成長』の内容をベースに、いま急速に発展しているテクノロジーや、時代の変化にあわせて身につけておきたい能力について、とくに重要なものをポイント立ててご紹介します。第9回のテーマは「スピード」です。

「スピード」「即断即決、即実行力」…電光石火で進む、さらに加速する

仕事がなくなる時代がくる前に身につけておきたい重要なスキルは「スピード」と「即断即決、即実行力」です。

これがあれば、たとえ少し間違っていても、やり損じても、いくらでも挽回できるからです。今日から日々、仕事のスピードアップについて工夫していただくと、すぐに手応えを感じられます。 これまであまり意識してこられなかった方は、驚くほどスピードアップが可能です。ご自身もですが、周囲がびっくりするので、さらに励みになります。

私がコマツからマッキンゼーに転職した際、またマッキンゼー14年の後に共同創業した際の2回、仕事量が激増し、難易度が上がって、仕事の仕方をゼロベースで組み直さなければならない状況でした。

そのときにわかったのは、仕事の仕方には無限の工夫があり、際限なく加速できる、ということです。工夫すればするほどスピードが上がっていきます。私は、そうやって乗り切ることができました。

ただし、そのためには、「今より仕事をもっと速くする」という信念と、「工夫の仕方まで工夫する」という熱意と真剣な取り組みが不可欠です。スピードアップの工夫はいくつもあります。特に大事な5点を説明します。

1. 仮説思考に早く慣れる。
「調べてみないとわからない」という態度を捨て、どんな場合でも「こうかな?」と最初に考えるようにします。これを「仮説思考」と言います。仮説思考ができるようになると、瞬時に物事の判断がつくようになるので、驚くほど仕事が速くなります。それまで自分は何をしていたんだろうと思えるほどです。

仮説思考は、仮説を立てて、それから検証し、違っていたら仮説を修正し、また確認します。ですから、大きく間違えることがないのです。 仮説思考をすぐにマスターできる人とそうでない人の違いは、はっきりしています。

すぐにマスターできる人は、「格好つけず、思ったことを素直に口に出せる」人です。でたらめを言う、というのではなく、「先入観なく、物事を観察して、瞬時に考えて発言できる」人です。 そのようにすると、毎日何度も練習機会があるので、急成長します。一方、「こんなことを言ったら笑われるのではないか」とか「調べてみないとわからない」というような態度は、足を引っ張ります。

2. スピーディーに資料・書類作成をする。
資料・書類作成を素早くできるかどうかで、仕事のスピードは数倍違ってきます。お勧めするのは、書こうと思う内容をA4メモ数十ページに書き、だいたいの分類ごとに大きな机の上に並べます。問題点、顧客動向、競合状況、本企画の内容、推進ステップ、推進体制、注意事項などです。

それを見ながら、もう一度数十ページ書き直して、それをまた大きな机の上に並べます。元のメモはもう不要ですので、しまっておきます。 この2ラウンドの結果、内容はかなり明確になり、体系的に整理され始めます。そこで初めて、パワーポイントなどに落としていくと、メモ書きの時間を入れても、直接書くのに対して、数分の一の時間でできます。

3. メールは即座に返信する。
メールはすぐに返信します。メッセンジャーなども少しずつ増えていますが、外部とのやり取りなどを考えると当分、メールが主体です。メールへの返信を軽視している人がまだ多いのは、私にはよく理解できません。メールにすぐ返信すれば相手からもまた返信があり、ミーティングの設定があっという間にできたり、何かの調整がすぐにできたりします。すぐ返信しなければ、次のやり取りが翌週になったり、場合によっては忘れてしまったり、面倒がられてミーティングが実現しなくなったりします。

4. 単語登録、ショートカットキー、ブラインドタッチ、再利用フォルダを活用する。
単語登録を200~300するとメール、チャット、資料・書類作成などが驚くほど速くなります。単語登録によってテンポが上がるため、登録している言葉以外にも大きな効果が出るためです。 単語登録は、単語だけではなく、「ども」=「どうもありがとうございました。」などのように文章も登録できますし、「09」で自分の携帯電話番号を表示したり、メール アドレスや自社のURLを登録したりすることもできます。

5. 会議はごく短時間で。
会議に対しては、どこの会社でも大きな誤解があり、課題が大きいと思います。「会議時間が長すぎる」「会議が多すぎる」「やらなくてもよい会議が多すぎる」 「会議を適切に仕切れるリーダーがいない」などです。これらの会議はほぼすべて無駄であり、その会社の競争力を大いに削いでいるとしか思えません。

会議とは基本的に、「ディスカッションすべき少人数が、顔を突き合わせてさっと意見を言い合い、最短で意思決定し、素早く行動に移すためのもの」というふうに考える必要があります。 「迅速な意思決定」を望まない社長はいないと思いますが、下に丸投げで自分で決めようとしないので、いつまでもダメな会議がはびこります。会議ごとに「会議リーダー」を決め、従来の半分の時間で会議を終わらせるように全社で推進すると効果的です。半年ごとにレビューし続けると、さすがに変わります。

何年かこういった工夫を続けると、仕事がものすごく速くなります。これまでのように、仕事もないのに何となく帰りづらいからという理由で残業しても、良いことは何もありません。上司の視線を意識した残業も同様です。

AI、自動運転などのテクノロジーが目覚ましい進化をみせ、企業の生き残りがますます厳しくなっていくこれからの時代には、日本の企業もついに変わらざるを得ませんので、今後、社会的には残業を良しとしない方向になり、「残業ばかりする人は仕事ができない」という風潮に急激に変わっていくと思います。そして仕事のスピードを上げることで、残業は減らしつつ、大きな成果を出すことが必要となっていきます。

仕事のスピードを上げていく上で、もう一つ重要な点が「即断即決、即実行」です。これができれば、素晴らしいリーダーになれます。
仕事を進めていく際に、できる限りいつも即断即決、即実行をするというもので、文字どおり瞬時に判断し、決断し、行動に移します。即断即決、即実行できない場合ももちろんありますが、問題なのは、すぐに決めて行動すればいい事項も行動しないことが多く見られることです。

ただこれは、ほとんど習慣の問題であり、癖のようなものです。通常は「即断即決、即実行」とし、特別検討が必要な場合のみ、少しだけ時間をかける、というふうにモードを変えてみると景色が大きく変わってきます。リーダーが即断即決、即実行をすると、部下やチームメンバーが助かり、組織全体が打てば響くようになります。

確かに、即断即決、即実行しづらいケースもあります。例えば土地勘がまったくないときです。といっても誰かに相談して土地勘を得ることは十分にできます。また今すぐに決めなくてもいい事案もあります。これも、自分としての結論は、その場ですぐに出しておくと、他のブレーキになりません。

最後に、判断ミスをした場合に挽回できそうにないとき。これだけは、慎重に進める必要があります。ただ、自分なりのシナリオは描いておくことができます。基本的には、そのシナリオに沿ってスムーズに動きつつ、状況が変われば、プランBやCの代替案に切り替える、というような進め方ができます。

こうやって、即断即決、即実行しづらいケースでも、その準備ができ、必要に応じて素早く動くことができるようになります。

A4メモのタイトル例

  • どうやったら、仕事を3倍速く進めることができるか?
  • どういうところに、時間を取られているか?
  • 残業せずに、さっさと帰るには?
  • 残業せずに、さっさと帰る仲間を職場で増やすにはどうするべきか?
  • いつも即断即決、即実行をするには?

※A4メモ書きは、『ゼロ秒思考』でご紹介しているシンプルな思考整理トレーニング方法です。

3年後に結果を出すための最速成長』好評発売中!

▼本書の内容を全16回にわたってご紹介します。
第1回「AI(人工知能)の発展によるメリット・デメリットは?
第2回「ロボットの進化によるメリット・デメリットは?
第3回「自動運転の普及によるメリット・デメリットは?
第4回「ドローンの進化によるメリット・デメリットは?
第5回「IoTの発展によるメリット・デメリットは?
第6回「人生設計力を身につけるには?
第7回「成長力を身につけるには?
第8回「思考力を身につけるには?
第9回「スピードを身につけるには?
第10回「グローバル行動力を身につけるには?
第11回「リーダーシップを身につけるには?
第12回「経営改革推進力を身につけるには?
第13回「転職力を身につけるには?
第14回「起業力を身につけるには?
第15回「自己肯定感を高めるには?
第16回「今後に向けた目標・成長へのスタンス